社長のコラム 今月のヒント
令和元年11月号
お待ちしておりました
北九州行の御社便に乗り遅れた私に、貴方は「1時間後の便をお取りしましょう」と親切に対応してくださいました。にもかかわらず私は他の航空会社の便に変更しようと、他社の窓口で交渉したのですがうまくいきませんでした。チケットを清算し、自宅に帰るつもりで再びあなたの所に戻りました。
「お待ちしておりました」
そう言って、貴方がニッコリ笑顔で迎えてくれました。私が飛行機に乗り遅れたことへの癇癪(かんしゃく)玉をぶつけ、罵倒し、八つ当たりをしたことなどなかったかのように応対してくださいました。提案された1時間後の便に乗り、この日の旅はいつも以上に快適になり、貴方の適切な対処と笑顔が楽しい旅へと方向転換してくれました。そして、自分がとても恥ずかしい気持ちになりました。本当にありがとうございました。
「搭乗口は少し遠いところにありますが、これに懲りずにスターフライヤーをご利用ください」と貴方は最後まで笑顔でした。お忙しい毎日かと思いますが、風邪などひかないよう、お身体にはくれぐれもお気をつけて頑張ってください。
これは、日本版顧客満足度指数調査の国内航空業種で、9年連続第一位の評価を得ているスカイフライヤーに届いた手紙です。
地獄に集められた者たちは、その2mの箸で食べようとするけど、長すぎてうまくつかめません。つかめたとしても、口に運ぶことができません。結局イライラして、トラブルが起きて、揉めることになる。食べ物で揉めるので地獄です。地獄絵図です。
一方、同じく2mの箸でぐつぐつの鍋を食べる天国側。しかしこちらの面々は、箸でうまくつかんだら、自分の口ではなく、2m先にいる誰かの口へと食べ物を運ぶ。そして、今度はお返しに、自分の口にも入れてもらえる。天国はケンカをせずに先に人に与え、そして自分もいただくことができるという素晴らしい世界。同じ環境でも、みんなが我が我がでは、ただの地獄です。
生きるとか死ぬとかではなく、現世もそう。自分のことばかりを考えているような世界は、地獄です。だからこそ、生きているときから、先に相手に何かを与えることを心がけて、天国的な生き方を意識することが大事なんです。それが、「天国と地獄は同じ」というお話です。