社長のコラム 今月のヒント
平成31年2月号
ゼロに戻す
2月5日は弊社の一大イベントでもある『賀詞交歓会』を開催いたします。自社スタッフ以外にもたくさんのご来賓をご招待しての開会になります。人はみないろんなつながりやかかわりを持ちながら生きています。でもときにそれらが「しがらみ」となって、新しいスタートの妨げともなります。今やっていることの延長線上にしか、答えを求めざるを得なくなるからです。日々の仕事をしているとはたしてこのままでいいのか? このような方針で経営は成り立つのか? いつもそういう自問自答です。
過日、或るセミナーに行きました。当日は関東に台風直撃の日であり、行くか行かないか悩みましたが行って良かったです。どうしても新規客を狙いたくなるのが普通ですが、実は既存客をきちんと管理できないようでは、新規客を捕まえても、その客をすぐに逃してしまうと言われました。
いよいよ根本から見直すときが来たようです。しかし、現状維持をしようとすると、つい安易な方向を選んでしまう。しかしそれは安易な方向ではなくて、変化をすることが怖くて、不安で、面倒で‥‥ そういう気持ちからもっともらしい言い訳をして、飛び込むことから逃げているだけなんですよね。誰のために接客をしているのか? 誰のおかげで給料がもらえているのか? そういう精神論を掲げる企業はたくさんあります。しかし、”お客様第一!!“ なんてスローガンはその会社に残っていたいから(会社の規則として‥)打算的な感覚で口で唱えているということはありませんか?
クリーニングなら他人様(よそさま)の品をどうして丁寧に扱わなくてはいけないのか?食料品のお店なら自分が食べるわけでもない食材や惣菜をどうして熱心に作らなくてはならないのか? これらの疑問や不信感、自分への葛藤はどなたも経験されたことでしょう。
そういう時は、やはりゼロに戻すんです。他人様の物だからこそ、きれいにクリーニングしてあげる、他人様が食べるものだからこそ、おいしく調理する… そういう献上(謙譲)の精神や他人様の物だからこそ大事にするという姿勢は大事だと考えます。
そろばんで「ご破算で願いましては」と言いますね、あれです。いちどゼロに戻す。いちどまっさらの白紙にしてみる。さあそうすると、とらわれのない、のびのびとした新しい未来のデザインが可能になる気がしてきます。では皆さんご一緒に、「ご破算で願いましては…!」。