社長のコラム 今月のヒント

平成28年10月号

リオ・オリンピックが終わりましたが、そのおかげで毎晩寝不足の方も多いのではないでしょうか。ところで、柔道81キロ級の試合で驚きのシーンを目撃しました。反則負けをした選手がそれを不服として、なんと相手選手への礼すら拒否して退場したのです。
 これは柔道を全面的に否定する行為です。これは一見、柔道のようでいて柔道ではないのです。柔道は「礼に始まり礼に終わる」とされています。
 柔道のメッカ講道館ではこう言っています。「礼の精神を失って柔道を行えば、暴力に対する暴力の争い、たんなる格闘となり、これを学ぶ意義はまったく失われてしまいます」。73キロ級で金メダルを獲得した大野将平選手は美しい日本の柔道を見せてくれました。美しいのは技だけではない、それ以上に「礼」が美しいのです。

松崎 俊道 先生のお言葉より