社長のコラム 今月のヒント

平成28年2月号

落とした鍵

ある夜、家に帰る途中の男性が、街頭で下で四つん這いになっている人を見かけました。「何か探しものですか」と尋ねると、「家の鍵を探しているんです」という返事です。一緒に探しましょうと2人で探しますがなかなか見つかりません。

「落とした正確な場所はわかりますか?」と尋ねると、四つん這いの人は後ろの暗い道を指して「向こうです」と一言。一緒に探していた人は信じられない思いで、「では、なんでこんなところを探しているんですか」と、聞くと、その人はこう答えます。「だって、ここの方が明るいじゃありませんか」

笑い話ではありません。「リスクを取らなくなる病気」として、よく知られた話です。見ている範囲でリスクを負わず、組織が求めている想定内の結果を出すことに汲々として、それで仕事をしている気になってしまうということです。

求める答えは、暗い、未知の、想定外の展開をすることに中にあるのです。私たちは明るいところで、「成功も鍵」を探していませんか。