社長のコラム 今月のヒント

令和04年10月号

邯鄲の夢

中国の訓話である。作者は不明。蜀の国の盧生という若者が人生に疑問を持ち,仏道の師を求め、立身出世を夢見た貧乏青年盧生(ろせい)は、旅の途中に邯鄲(かんたん)の町で飯屋に立ち寄ります。旅の疲れから座るなり盧生は眠りに落ちてしまいます。
 するとその夢の中で、自分の一生の栄達を生々しい現実感を持って体験するのです。しかし、目覚めてみると、主人が飯を炊くために火を入れたばかりのところ……眠りに落ちて目覚めるまで、ほんの一瞬でしかなかったのです。つまり人の一生とは「あっという間の出来事」という喩えで、それを「一炊の夢」、または「邯鄲の夢」などといいます。いまこの瞬間を精一杯生きていますか?。